フリーランスエンジニアを目指すなら修めて欲しいスキル

オフィス街の女性

フリーランスエンジニアに憧れる人って多いですよね。

自由な時間に、自由な場所で、自由な仕事が出来てサイコー!
っていう気持ちは分かるし、これからどんどん増えていく働き方だと思います。

ただ、フリーランスになる前に分かっておいて欲しいのが、中途半端なスキルでフリーランスになると、自他ともに不幸になるということ。

フリーランスエンジニアとクライアントサイドの両方を経験して、個人的に思ったフリーランスエンジニアに修めておいて欲しいスキルを書き留めておきます。

フリーランスエンジニアの実態

冒頭に書いたような自由な時間に、自由な場所で、自由な仕事…なんて働き方をしているフリーランスエンジニアは極少数だと思います。

大体はエージェントに登録して、クライアントの社内で常駐作業というケースが多いんじゃないでしょうか。

となると、決まった時間に、決まった場所に行って、振られた仕事をする…といった、サラリーマンと何ら変わらないライフスタイルです。

クライアント先で働いている限り、貰える報酬はサラリーマン時代より増えますが、契約更新されなければ、翌月以降の収入は無くなり、なかなか案件が決まらなければ、どんどん報酬の相場も下がっていきます。

つまり、フリーランスエンジニアは、自分の能力をサラリーマン時代以上にシビアに判断されるのです。

クライアント先は基本的に営利団体です。
冷たい言い方になりますが、会ったばかりの関係性も薄いエンジニアに対して、温情なんてありません
会社または自社の社員の不利益になるようであれば、契約更新なんてしてもらえないでしょう。

また、意外と狭い業界なので、悪評は他の会社にも広まったりします。
いくら技術力があったとしても、悪評が出回ると、常駐での働き方でさえ難しくなる可能性もあります。

そのため、フリーランスエンジニアは、クライアントに不快に思われないよう、気を遣いつつ働く必要があり、それこそ、始めたての頃はサラリーマン以上に不自由な働き方となると思っている方がいいです。

在宅作業はもっとハードルが高い

フリーランスエンジニアのイメージとして、一番憧れるポイントは、在宅作業のように自由な場所で自由な時間で働けることかと思います。

はっきり言いますが、在宅作業は選ばれた一部の仕事出来る人しか出来ません。

まず、実績がない状態で、フリーランスの人間に自由に在宅作業させてくれる会社なんてほぼないでしょう。

となると、実績作りが必要となってくるわけです。
自分はこれだけ出来ますよ、ということをクライアントに理解してもらう必要があるわけです。

クライアントが一番困るのは、お願いした仕事を達成してもらえないことなので、要は、この人に任せて本当に大丈夫だろうか?の不安を払拭しないといけません。

いくらポートフォリオを出して説明しても、一度一緒に仕事しないと、なかなか伝わらない部分です。
そのため、初回はお試しで報酬が安くなったり、進捗報告をタイトに求められたりと、大変で面倒な思いをします。

初回を乗り切ったとしても、頑張って結果を出した初回の働き方が基準となってしまうと、どんどん要求が高くなっていき、徐々に心身が疲弊していくことになります。

フリーランスエンジニアに修めて欲しいスキル

これまでフリーランスエンジニアのダークサイドばかり述べましたが、もちろん憧れの働き方をしているフリーランスエンジニアも大勢います。

もし、在宅で仕事でき稼げるフリーランスエンジニアになりたい、と思うのであれば、以下で述べる内容を、しがない中堅SEの一意見として、参考にしてもらえれば思います。

  1. クライアントのために!仕事を受ける時の心構え
  2. クライアントと同じゴールを!認識合わせ力
  3. いつ出来るの?相手を不安にさせない作業の進め方
  4. 短い時間で理解してもらえる説明力
  5. 相手にも自分にも分かりやすい契約力

クライアントのために!仕事を受ける時の心構え

フリーランスは、「この人に仕事をお願いしたい!」「この人と一緒に仕事したい!」と思ってもらえなければいけません。

逆の立場で、仕事をお願いする側として、どのような人にお願いしたいでしょうか?

個人的にですが、自己中な人は、いくら技術が合っても、仕事をお願いしたいと思わないです。

自己中な人は、こちらの都合など考えず、中途半端な状況でプロジェクトから平気で離れたりするからです。

なので、フリーランスとして仕事をするなら、相手の立場になって考えることが出来る心構えが何より必要だと思います。

クライアントと同じゴールを!認識合わせ力

フリーランスに限らずですが、受託開発を行ううえで最も悲しい出来事のひとつが、「クライアントとの認識違い」だと思っています。

一生懸命開発し、納期もバッチリ守って納品したものが、クライアントの認識と全く違っていて、そもそものニーズを満たしていなかった…。
考えただけでも最悪な状況です。

優しいクライアントであれば、「せっかく作業してくれたので…」と言って、請求に応じてくれる場合もありますが、相手の望んでいないものを一方的に作成したとなれば、お金をもらう側も心苦しいですよね。

そもそも請求に応じてくれないケースもあります。

そうなるとクライアントに腹が立ち、訴訟も持さない気持ちになりますが、相手は相手で被害者だと思っているはずです。

本来であれば、新しいシステムなりホームページが出来上がると思っていた日。
提示された納期を基準に、立てていた以降のスケジュールを見直すことにもなります。

最初の打合せでしっかりと同じゴールを見据えていなかったばっかりに、関わった人が全員不幸になるパターンです。

フリーランスエンジニアは、さまざまなお客様を相手にすることが多いです。
毎回、しっかりリードしてくれるお客様に当たるとは限りません。
そのため、自分で案件コントロールが出来なければ、上記のような悲劇を繰り返すだけです。

なので、受けた仕事のゴールは綿密にクライアントを打合せをし、証拠をしっかり残し、相手も自分も気持ちよく仕事が出来るよう努めないといけません。

例)初回打合せで具体的にすり合わせておきたいこと

  • 案件の目的(何のための作業か)
  • クライアントが一番重要視していること
  • 開発に必要なものと誰が準備するか
  • 仮納期と最終納期
  • 納品物
  • 納品方法
  • 進捗報告のフォーマットと頻度
  • 支払いサイト
  • ボールの持ち主と次のアクション

上記はあくまで一例ですが、案件を受ける前に、パッと上記のような確認項目が思い付けるかというスキルです。

ヒアリングシートなどは必要だと思いますが、各項目にどれだけの粒度で記載するかとか、認識合わせしなければならないポイントが分かっていなければ、素晴らしいヒアリングシートが合ったとしても、認識のズレは発生すると思います。

いつ出来るの?相手を不安にさせない作業の進め方

クライアントの目の届かない、在宅での作業となるわけですから、クライアントは「本当に進んでいるのだろうか?」と毎日、いや毎時、いや毎分、いや毎秒、不安を抱えているということを覚えておきましょう。

出来れば定期的な報告日時を決めておき、決まったフォーマットで報告することが望ましいです。

さらに、定期報告だけでなく、リアルタイムでの作業進捗を確認してもらえるようにしておき、小まめに連絡を取り合うことが出来ればベストです。

期日に遅れることは重大イベント

また、細かい作業であっても、期日に遅れることは重大イベントだと思いましょう。

遅れそうな可能性が出た時点で、即時連絡し、理由をしっかりと説明し、最も重要なことが相手に確認してもらうことが絶対です。

一方的にメールを送ったり、勝手にプロジェクト管理ツールの期日を延期するなど言語道断です。

急な事情で連絡できないケースもあるかと思いますが、自己都合で「仕方ない」と片づけられるレベルの話でないことはしっかりと理解しておきましょう。

短い時間で理解してもらえる説明力

クライアントはさまざまな理由で案件を依頼してくれますが、依頼する理由として「自分でやる時間がない」というのは割合として確実に入ってきます。

そう。クライアントは時間がないんです。
そう思いましょう。

そのクライアントに対し、進捗報告や相談などを電話やWEB会議でダラダラ長時間行うとどうなるでしょうか?

仕事振ってる意味がねぇ…

って思わるでしょう。

長期的な関係を見据えて教育も兼ねて、というクライアントであれば良いのですが、そうでなければ次回以降の案件は貰えなくなります。
そもそも、フリーランスエンジニアに教育コストをかけてくれるクライアントがどれだけあるでしょうか?

なので、クライアントへの説明は、事前に分かりやすい資料を作成するなどして、いかに相手に時間を取らせずに分かりやすく伝えるかも必要なスキルとなります。

そのためには、UMLの理解などドキュメント作成能力も求められます。

相手にも自分にも分かりやすい契約力

さいごに、ビジネスを行ううえで欠かせないのが契約です。

フリーランスエンジニアには、会社のような後ろ盾はありません。
そのため、契約はすべて自己責任となります。

案件終了後、妥当な報酬を受け取るために、基本的な法律や、業界の暗黙的ルールを知っておくことは必要です。

もし、それらを知らない状態でフリーランスとして活動を始めたなら、勉強代として、多額の自己負担を覚悟しておきましょう。

経験が少ない状態で、なるべくリスクを回避しようとするのであれば、報酬は少なくなったとしても、エージェントに頼むか、契約自体をシンプルなものにするようにしましょう。

さいごに

偉そうに書きましたが、正直私も全然出来ていないことばかりです。
自分への戒めも込めてまとめてみました。

自分で振り返ってみて、結局一番言いたかったことは、在宅作業やりたいなら、会社で部下を持ち、PLとして何案件か成功させてからやった方が良いってことですかね。

自分もまだまだ若輩者ですし、関西人なので、最後に一言。
知らんけど!

投稿者: Output48

中学生の時に初めてHTMLに触れてからホームページ制作を独学で始める。 ベンチャー企業の営業、大手企業のPG・SEを経て、独立。 現在はとある企業のCTOと、変な名前の会社の社長をしてる。

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